豆知識
フィリピンの水事情はどうなの?
フィリピン旅行で気をつけなければいけないのが「水」生活する中で水は色々な場面で必要になるとても重要なものです。
今回はそんなフィリピンの水事情について解説していきます。
フィリピンの水源と供給状況
フィリピンの水源は主に河川、湖、地下水から成り立っています。しかし、水の供給状況は地域によって異なり、都市部では比較的安定していますが、農村部や遠隔地では不安定な場合があります。特に都市部では、メトロマニラの水供給はAngat DamやLa Mesa Damといった主要なダムから供給されています。
フィリピンの水問題と対策
フィリピンでは、水質の悪化や供給不足が問題となっています。特に都市部での水質汚染は深刻で、上下水道のインフラ整備が不十分なため、汚染された水が供給されることがあります。政府はこの問題に対処するために、下水処理施設の拡充や、地下水の保護に向けた規制強化などの対策を講じています。
ミネラルウォーターの利用方法と選び方
フィリピンでは、飲料水としてミネラルウォーターが一般的に利用されています。スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどで購入できます。選び方としては、信頼できるブランドのものを選ぶことが重要です。
ミネラルウォーターのブランドと価格
フィリピンで人気のミネラルウォーターのブランドには、以下のようなものがあります。
[Wilkins]
国内外で知られる信頼できるブランド。価格は500mlあたり20〜30ペソ程度。
[Nature’s Spring]
フィリピン国内で生産されているミネラルウォーター。価格は500mlあたり10〜20ペソ程度。
[Summit]
スポーツ向けのミネラルウォーター。価格は500mlあたり15〜25ペソ程度。
価格はボトルのサイズや購入場所によって異なりますが、1.5リットルのボトルでおおよそ25〜50ペソ程度です。
ウォーターサーバーの利用方法と契約方法
フィリピンではウォーターサーバーを利用する家庭も多く、オフィスでも一般的です。契約方法は、オンラインまたは電話でウォーターサーバーのレンタル業者に申し込みます。契約時には、毎月のウォーターガロンの注文数を決定し、定期的にガロンボトルが配送されます。価格はウォーターサーバーのレンタル代(月額300〜500ペソ程度)と、ガロンボトル1本あたり40〜60ペソ程度です。
飲料水が購入できる場所
飲料水は、スーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストア、ストリートベンダー、オンラインショップなどで購入できます。また、家庭用やオフィス用にウォーターサーバーのボトル水を配送する業者も多く存在します。
ShopeeやLazadaでも購入可能です。(※フィリピン専門のネットショップ)
水質の安全性
フィリピンの多くの地域では、水道水が飲用に適していないことが多いです。水道水は浄水処理されていますが、配管や貯水タンクが老朽化していることがあり、水質が悪化するリスクがあります。また、洪水や台風後には水源が汚染されることもあり、水道水が安全に飲めない状況が発生します。ミネラルウォーターはボトルに入れて販売されているため、品質が一定であり、安全性が高いとされています。また、手軽に購入できるため、飲料水として広く利用されています。
フィリピンの真水を飲んでしまった時のリスク
[水系感染症のリスク]
汚染された水を飲むことで、水系感染症にかかるリスクが高まります。主な病気には以下のものがあります。
[下痢] 細菌やウイルス、寄生虫が原因で、急性下痢を引き起こすことがあります。
[アメーバ赤痢] アメーバによって引き起こされる赤痢は、激しい腹痛や血便を伴うことがあります。
[腸チフス] サルモネラ菌による感染症で、高熱、腹痛、食欲不振などの症状が現れます。
[コレラ] コレラ菌による感染で、激しい下痢や嘔吐を引き起こし、脱水症状が進行すると生命に危険が及びます。
[重金属や化学物質による中毒]
古い配管や汚染された水源からの水道水には、鉛や水銀などの重金属や、農薬などの化学物質が含まれている可能性があります。これらを摂取すると、中毒症状や長期的な健康被害(神経系への影響、腎臓や肝臓の障害など)を引き起こすリスクがあります。
コレラってなに?
日本で生活していると、水道水や飲料水のことで気をつけることがほぼありませんよね。
そんな生活に慣れてしまうと、どうしても旅行先で無防備になってしまい、体調を崩してしまったり最悪、病院沙汰になってしまう可能せもあります。
汚染されている水を誤って飲んでしまうと起こってしまう症状の一つがこのコレラ病。
実際に起こったコレラ病による事件
ある地域で、浄水施設の故障や洪水後の汚染により、コレラ菌が水道水に混入しました。住民がこの水道水を飲用や調理に使用した結果、大規模なコレラのアウトブレイクが発生しました。この地域では多くの人々が急性の下痢と嘔吐に見舞われ、脱水症状が進行しました。特に免疫力の低い高齢者や幼児が影響を受け、適切な医療を受けられなかった一部の人々は命を落としました。
このようなリスクを避けるために、フィリピンでは一般的にミネラルウォーターが安全な飲料水として選ばれています。ミネラルウォーターは、安全性が高く、健康リスクを最小限に抑えるための重要な手段とされています。楽しい旅行ができるようにこれらの事に気をつけて過ごしましょう!