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フィリピン国内で「身代金目的の誘拐が多発している」という噂は事実無根

- アンソン・ケー氏事件の迅速な解決で治安対策の効果を強調
マニラ発 — フィリピン国家警察(PNP)は21日(日)、SNSなどで拡散されている「誘拐事件が多発している」との噂について、事実無根であり、無差別的な誘拐の連続は発生していないと公式に否定しました。
PNP長官のロメル・フランシスコ・マービル将軍は、実業家アンソン・ケー氏と運転手アルマニー・パビリオ氏が誘拐・殺害された事件の迅速な解決を、「重大事件に対する警察の対応力を示すブレイクスルー」と評価しました。
「これらの噂はまったくのデマであり、事実に基づいたものではありません」とマービル氏は述べ、「悪意ある偽情報」を拡散する者には厳しい対応を取ると警告しました。
- 事件は“個別”かつ“計画的”な犯行:主犯は中国籍のリャオ容疑者
同事件は、無差別の誘拐ではなく、中国人のデイビッド・タン・リャオ容疑者によって計画された犯行だったとされています。リャオ容疑者は現在、PNP誘拐対策グループに自首し、身柄を拘束中です。
マービル長官によると、リャオ容疑者は借金の未払い者や個人的トラブルを抱えた人物を狙う“誘拐代行業者”のような犯罪グループを率いていました。
彼のフィリピン人の共犯者であるレイマート・カテキスタ容疑者およびリカルド・ガルシア容疑者(別名:リカルド・デイビッド)は、4月18日にパラワン州ロハス市で逮捕されています。
- 他の5件の重大誘拐事件にも関与
マービル氏によれば、このグループは他に5件の重大な誘拐事件にも関与しており、いずれもすでに解決済みとされています。
「事件解決。正義は果たされました」と彼は公式声明で述べました。
「現在の焦点は、“血の代価で犯罪を依頼した資金提供者”たちです。彼らこそが本当の黒幕です。」
- 国民への呼びかけと偽情報への警戒
PNPは、SNSなどで広がる「著名人や外国人が相次いで誘拐されている」との噂についても、根拠のない誤報であると強調。SNS上の虚偽情報の監視を強化しており、拡散に関与した人物の特定と責任追及を進めているとしています。
このように、PNPはフィリピン国内での安全対策と情報管理の強化に取り組んでおり、正確な情報の取得と冷静な行動を国民に呼びかけています。
「提供元」 https://www.pna.gov.ph