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2025/06/26

フィリピン BSP(フィリピン中央銀行)2024年は偽札が増加

マニラ(フィリピン)発 — フィリピン中央銀行(BSP)によると、2024年にはフィリピン紙幣の偽造件数が前年に比べて約2割増加した一方で、偽造硬貨は高度なセキュリティ機能の導入により大幅に減少しました。

BSPが発表した2024年の年次報告書によれば、同年に発見された偽造紙幣は合計69,922枚で、2023年の59,074枚から18.4%増加しました。これは、流通している本物100万枚あたり13.2枚の偽札が存在する計算で、前年の12.2枚から上昇しています。

偽造の手口としては、インクジェット印刷が依然として主流で、全体の79.7%を占めました。次いでレーザー印刷やセキュリティスレッドの改ざんが多く報告されています。
「銀行の現金取扱担当者は偽造検出にますます習熟しており、BSPへの正しく分類された提出物が増加し、誤分類された偽造品は減少しています」と、BSPは述べています。

最も偽造の標的となったのは1,000ペソ紙幣で、全偽札の59.9%を占め、次いで500ペソ紙幣(19.3%)が続きました。

一方、同じ1,000ペソでもポリマー紙幣の偽造は強い耐性を示し、2024年に確認された偽造はわずか3枚にとどまりました。いずれも紙に印刷された質の低い偽物で、透明部分の再現が不十分であることから、簡単に判別可能でした。

これに対し、偽造硬貨は87.8%も激減し、発見されたのは891枚のみでした。多くは旧5ペソ硬貨の偽造の名残とみられています。BSPは、この大幅な減少は次世代通貨(NGC)コインシリーズに導入されたマイクロ印刷やレーザー彫刻などの高度なセキュリティ要素によるものと説明しています。

地域別では、偽造の報告が最も多かったのはメトロ・マニラ(52.2%)で、次いでカラバルソン地域(第IV-A地域、12.2%)が続きました。

また、回収場所としては、モール(27.2%)、スーパーマーケット(25.9%)、公設市場(20.9%)といった人通りの多い場所が中心でした。

通貨に関する苦情も増加し、2024年には通貨偽造の疑い、フィリピンペソのデザインの不正使用、現金の受け取り拒否などを含む103件が報告されました。

BSPは合法的な通貨複製の許可申請を44件処理し、いずれも3日以内に承認を出しています。

また、BSPが実施した法執行活動により、6名が逮捕され、11件の刑事告発が行われました。この活動では、1,500枚以上の偽造紙幣(1,000ペソおよび500ペソのeNGC紙幣)、さらに220枚の偽造100米ドル紙幣が押収されました。

そのうち3件の刑事事件では有罪判決が確定し、さらに16件が他の法執行機関からBSPに送致され、技術評価および法的支援が行われました。

「提供元」http://philstar.com

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