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2025/08/25

フィリピン オンライン販売者、ShopeeとLazadaの追加手数料に反発

マニラ発 — フィリピンの大手ECプラットフォーム Shopee と Lazada が、2025年9月3日から新たに「注文処理手数料(Order Processing Fee)」として1件あたり5ペソを課すと発表したことを受け、オンライン販売者たちが反発している。

この新手数料について、オンライン販売者らは週末にかけて複数のFacebookフォーラムで不満の声を上げ、**貿易産業省(DTI)**をタグ付けして苦情を訴えた。
この追加料金は、両社のプラットフォームで成立した取引ごとに課される既存の付加価値税(VAT)やサービス料、トランザクションフィーに加算される形となる。

現在、ShopeeとLazadaはいずれも、出品者のすべての取引に「サービス料」と「トランザクションフィー」を課しており、さらに売上には10〜12%のVATが課され、内国歳入庁(BIR)によって徴収されている。

Shopee Philippinesは8月20日付で「セラー・エデュケーション・ハブ」にポリシー更新を掲載し、この新手数料について以下のように説明した。

「プラットフォームへの継続的な再投資と、販売者コミュニティへの長期的な価値提供を目的として、2025年9月3日から1件あたり5ペソの『注文処理手数料』を導入します」

Shopeeによれば、この固定手数料は「取引金額に関係なく、完了したすべての注文」に適用され、注文管理、フルフィルメント、機能強化、販売者向けの運営効率化ツールの改善など、プラットフォームのインフラ開発に充てられるという。

一方、Lazadaも8月22日に登録出品者宛てのメールで同様の通知を行い、次のように説明した。

「Lazadaは、売上向上のためのトラフィック増加やコンバージョン率改善を目的としたプラットフォーム投資を継続しています。この取り組みを支援するため、2025年9月3日から1件あたり5ペソ(VAT込み)の注文処理手数料を導入します」

さらに、ShopeeとLazadaは出品者から徴収する手数料とは別に、購入者側にも配送関連の料金を課している。ただしこの料金は、実際に配送を担当する物流パートナーが設定する送料とは異なるものだ。

一方で、同じくフィリピンで急成長中のTikTok Shopは、現時点では同様の新手数料を導入する計画を発表していないことから、販売者の間では安堵の声も広がっている。

市場調査会社Statistaによれば、フィリピンのEC市場は過去5年間で約400%成長し、世界で2番目に速い成長率を記録している。2024年の推計では、Shopeeが国内最大のECプラットフォームで、TikTok Shopが急速に追い上げているという。

また、情報通信技術省(DICT)のヘンリー・ロエル・アグダ長官は、同省の政策チームにこの件を調査させ、DTIとも連携すると表明した。

「提供元」http://philstar.com

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