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フィリピン、自身を「貧困層」と感じる家族が1030万世帯に増加 OCTA調査 生活コストと在住者への影響
フィリピンの調査会社OCTA Research(オクタ・リサーチ)が2026年8月20日に公表した最新の世論調査によると、2026年第2四半期に自らを「貧困層(poor)」だと感じているフィリピンの家族は約1,030万世帯にのぼり、全世帯の39%に達しました。物価と生活コストは在住日本人の家計にも直結するテーマのため、今回は数字を中心に整理してお伝えします。
調査の概要 ― 自己評価による貧困が39%に上昇
この調査は「Tugon ng Masa」と呼ばれるもので、2026年7月4日から11日にかけて実施されました。自らを貧困層とみなす家族の割合は、2026年3月時点の35%(約920万世帯)から4ポイント上昇して39%となり、生活実感の悪化がうかがえます。一方で「貧困ではない(not poor)」と答えた層は24%から18%へと6ポイント減少しました。「どちらとも言えない」と答えた層は42%です。
地域差 ― ミンダナオが最も高く、首都圏は低め
自己評価による貧困率には大きな地域差が出ています。最も高かったのはミンダナオの58%で、ビサヤが46%、首都圏を除くルソン(バランス・ルソン)が33%、そしてマニラ首都圏(NCR)は18%と最も低い水準でした。OCTAは、経済的な圧力が地域によって不均等にかかっていると指摘しています。旅行や滞在の拠点になりやすい首都圏は相対的に数字が低い点は、在住者にとって一つの目安になるでしょう。
空腹(hunger)を経験した世帯も増加
食料に関する指標も悪化しました。過去3か月に空腹(食べる物がなかった経験)を経験したと答えた家族は、前回の17%(約450万世帯)から21%(約560万世帯)へと4ポイント増えています。空腹を経験した世帯のうち約68%は「一度だけ」と回答した一方、19%は「数回あった」と答えました。所得階層で見ると、最下層とされるクラスEが35%と突出しており、低所得層ほど生活の緩衝材が乏しい実態が浮かびます。
数字で見る今回の調査
| 指標 | 2026年3月 | 2026年第2四半期(7月調査) |
|---|---|---|
| 自己評価による貧困(全国) | 35%(約920万世帯) | 39%(約1,030万世帯) |
| 「貧困ではない」と回答 | 24% | 18% |
| 空腹を経験した世帯 | 17%(約450万世帯) | 21%(約560万世帯) |
| ミンダナオの貧困率 | ― | 58% |
| マニラ首都圏(NCR)の貧困率 | ― | 18% |
在住者・滞在者にとっての意味
この調査は「実際の所得統計」ではなく、あくまで各家庭が自分たちをどう感じているかという自己評価である点に注意が必要です。とはいえ、生活実感の悪化は物価上昇や雇用の不安定さと結びつきやすく、日々の買い物やサービス価格、街の空気感にもつながっていきます。物価の動向は在住日本人の家計にも影響するため、今後の四半期ごとの数字の推移は追う価値があるでしょう。
よくある質問(FAQ)
Q. これは政府の公式な貧困率ですか?
いいえ。OCTA Researchという民間の調査会社による「自己評価(self-rated poverty)」で、政府統計局が算出する公式の貧困線に基づく数字とは異なります。
Q. 調査はどのくらいの規模ですか?
全国の登録有権者1,200人を対象に、NCR・バランスルソン・ビサヤ・ミンダナオから各300人ずつ聞き取り、信頼度95%、誤差はプラスマイナス6%とされています。
出典
Inquirer.net「Survey: More Filipino families consider themselves ‘poor’ in Q2」(2026年8月20日、OCTA ResearchのTugon ng Masa調査に基づく報道)