フィリピン HIV感染拡大、国家的危機に
サル痘(mpox)の感染拡大が懸念される中で、フィリピン保健省(DOH)は、国家公衆衛生上の緊急事態の宣言を求めています――ただし、対象はサル痘ではなく、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症です。 DOHによると、HIV感染者数は2024年の同時期と比べて、2025年の第1四半期に500%の急増を記録。1日平均で57件の新規感染が確認されており、感染者の多くは若年層に集中しています。この数値は、西太平洋地域で最も高い水準であるとされます。 過去数年にわたって、世界保健機関(WHO)は、フィリピンが西太平洋地域で最も急速にHIV感染が広がっている国として警告を発していました。UNAIDS(国連合同エイズ計画)の2023年の疫学データによると、2010年から2022年の間にフィリピンにおける新規HIV感染リスクは418%、エイズ関連死のリスクは535%上昇したと報告されています。 フィリピンでは近年、HIV/エイズ治療へのアクセスを促進する法律が制定されてきましたが、2024年3月時点で国内のHIV陽性者122,255人のうち、**抗レトロウイルス治療(ART)を受けているのは約64%**にとどまっています。 このまま感染が拡大し続ければ、専門家は2030年までにHIV/エイズと共に生きるフィリピン人が401,700人に達すると予測しており、2023年末時点の数から2倍以上に増える計算です。 この急増の背景には、HIV陽性者に対する根強い社会的スティグマ(偏見)があり、それが検査や治療の障壁になっていると指摘されています。また、安全な性行為のための避妊具やコンドームの使用率が低いこと、包括的な性教育の導入が進んでいないことも問題視されています。 さらに、最近の調査では、出会い系アプリやサイトを介したカジュアルな性行為やリスクの高い行動が感染拡大を助長していることが示されています。 DOHは、HIV感染の深刻さは、国内各地で検出されているサル痘の症例以上だと強調しています。サル痘は皮膚と皮膚の接触で感染するため、カジュアルな性行為をする人々は特にリスクが高いとされています。 こうした背景から、DOHは国家公衆衛生上の緊急事態の宣言を求めると同時に、国民に対してHIV検査の受診を呼びかけています(検査は無料かつ匿名で可能)。また、コンドームや潤滑剤の使用、および**曝露前予防(PrEP)**などの対策を強く推奨しています。 HIVもサル痘も、命を脅かす感染症ですが、早期の診断と適切な治療によって死亡を防ぐことが可能です。感染自体も、専門家のアドバイスに従うことで回避可能です。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
フィリピン マルコス・ジュニア大統領、カムニン歩道橋の改修を希望
マニラ(フィリピン)発 — マルコス大統領の指示を受けて、運輸省(DOTr)は、ケソン市にあるEDSA-カムニン歩道橋を、よりアクセスしやすい構造に置き換える方針を発表しました。 この歩道橋は傾斜が急で高さがあることから、通勤者の間では「カムニン山(Mt. Kamuning)」と揶揄されており、登るのにかなりの労力が必要なことから、ジョークやミームの対象にもなっています。 また、高齢者や障がい者、重い荷物を持った歩行者にとって利用が困難であるとして、一般市民からも批判が寄せられていました。運輸省によると、この歩道橋の高さは5階建てのビルに相当するとのことです。 カムニン歩道橋の高さは9メートルで、必要とされる最低高(5.33メートル)を大きく上回っています。 メトロ・マニラ開発局(MMDA)は2018年にこの高さを正当化しており、EDSAに沿って走るMRT-3(メトロレール・トランジット・ライン3)の架線よりも3〜4メートル高くする必要があったと説明しています。 運輸大臣ヴィンス・ディゾン氏によれば、新しい歩道橋はカムニンのEDSAバスウェイ・ステーションと接続される予定です。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
フィリピン NAIA国際空港、顔認証技術の導入を検討
マニラ、フィリピン — ニノイ・アキノ国際空港(NAIA)では、旅行者の手続き効率を高めるために顔認証技術が近く導入される予定だと、New NAIA Infrastructure Corp. が発表しました。 火曜日にNAIA第3ターミナルを訪れたマルコス大統領は、このシステムによって乗客の本人確認手続きが迅速になり、利便性が向上すると述べました。 また大統領は、海外フィリピン労働者(OFW)専用の入国審査アネックス、新設されたOFWラウンジ、休憩エリア、配車サービスエリア、到着サービスエリアなども視察しました。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
フィリピン LRT・MRT、独立記念日に無料乗車を提供
マニラ発 — 首都圏の主要鉄道(LRT・MRT)は、6月12日(木)のフィリピン独立記念日を記念して、乗客に無料乗車サービスを提供します。 無料乗車の対象時間は、出勤・退勤時のラッシュアワーに設定されています。以下が各路線の無料乗車時間です: LRT-1 午前:7:00 AM ~ 9:00 AM 午後:5:00 PM ~ 7:00 PM LRT-2 午前:7:00 AM ~ 9:00 AM 午後:5:00 PM ~ 7:00 PM MRT-3 午前:7:00 AM ~ 9:00 AM 午後:5:00 PM ~ 7:00 PM 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
フィリピン保健省、メトロマニラでデング熱患者16,708件を記録
フィリピン・マニラ発 — 保健省(DOH)は、2025年第一四半期におけるメトロマニラでのデング熱症例が240%以上増加したと発表しました。 DOHメトロマニラ地域保健開発センターのデータによると、1月1日から4月5日までの間に16,708件のデング熱症例が記録されました。 この数字は前年同期(2024年)と比較して242%の増加にあたります。 同期間中、デング熱による死亡例は43件報告されており、保健省は「致死率は0.26%です」としています。 雨季の到来に伴い、DOHは教育省および地方自治体と協力し、首都圏内の公立小学校でのデング熱予防対策(ベクターコントロール活動)を開始する予定です。 保健省は「この取り組みは、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)蚊の発生源を排除することで、デング熱の症例を減少させることを目的としています」と述べています。 デング熱は蚊によって媒介されるウイルス感染症で、症状には軽度の発熱、激しい頭痛、眼の奥の痛み、食欲や味覚の喪失、はしかに似た発疹、吐き気や嘔吐などがあります。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
フィリピン・ハバガット(南西季節風)がルソン地方に影響を及す
フィリピン・マニラ発 — 6月4日(水)、2つの気象システムの影響により、フィリピン各地で曇り空や雨が予想されると、国家気象庁PAGASAが発表しました。 PAGASAの天気予報によると、南西季節風(現地で「ハバガット」として知られる)がルソン地方の一部に雨をもたらし、一方で熱帯収束帯(ITCZ)は南ミンダナオに雨をもたらす可能性があります。 ハバガットの影響により、イロコス地方、バタネス、バブヤン諸島、アブラ、ザンバレス、バターン、パラワンでは、曇り空に加えて断続的な雨や雷雨が予想されています。 PAGASAは、これらの地域では中程度から時折激しい雨が降るため、鉄砲水や土砂災害の可能性があるとして住民に警戒を呼びかけています。 メトロ・マニラおよびその他のルソン地方でも、ハバガットの影響で一部曇りや局所的な雨、雷雨が見られる可能性があります。 ITCZの影響により、ザンボアンガ半島、SOCCSKSARGEN、BARMM、ダバオ・オクシデンタル、ダバオ・デル・スル、ダバオ・オリエンタルでは、曇り空や散発的な雨、雷雨が予想されています。 こちらの地域でも、PAGASAは中程度から時に激しい雨により鉄砲水や土砂災害の危険があると警告しています。 一方、その他の地域では、局地的な雷雨の影響で、部分的に曇った空やにわか雨、雷雨が見られる見込みです。 また、PAGASAは雨季の始まりに伴い、熱指数(体感温度)に関する速報の発表を一時停止すると発表しました。 熱指数速報は2026年3月1日から再開される予定であると、6月3日(火)にPAGASAの公式Facebookページで発表されました。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
ロシア人ブロガー、フィリピンで刑期を服役へ──内務自治省(DILG)発表
マニラ発 — フィリピン内務自治省(DILG)のジョンヴィック・レムリヤ長官は、ロシア人ブロガー、ヴィタリー・ズドロヴェツキー氏がフィリピン国内で刑期を務めることになったと発表した。 同氏はフィリピン人を繰り返し公の場で嫌がらせし、その様子をYouTubeに投稿していたとして逮捕された。 ■ 本国送還は不可能、米国も受け入れ拒否 レムリヤ長官は、「ロシアは彼を受け入れず、グリーンカードを保有するアメリカも受け入れを拒否した。我々には彼を送還する先がない」と述べた。 ■「精神的な問題」を訴え、起訴取り下げを懇願 ズドロヴェツキー氏は現在、3件の「不当な嫌がらせ(unjust vexation)」の罪で起訴されており、来週裁判が始まる予定。有罪となれば、最大で18か月の禁錮刑が科される可能性がある。 同氏は精神的な健康問題を理由に起訴の取り下げを訴えているが、DILG側は慎重な対応を続けている。 ■ 背景:YouTube向け動画撮影中に逮捕 ズドロヴェツキー氏は2024年4月、公の場でフィリピン人に対して不快な行動を繰り返しながら撮影を行っていたところ、当局に逮捕された。 その様子は自身のYouTubeチャンネル用の「いたずら動画」として撮影されていたとされている。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
フィリピン、オーストラリア、日本、米国、中国の東シナ海および西フィリピン海での攻撃的な行動に懸念
マニラ発 — フィリピン、オーストラリア、日本、アメリカの防衛担当閣僚は、中国による東シナ海および西フィリピン海(南シナ海)での拡大する攻撃的行動に対し、深刻な懸念を表明した。 この声明は、4カ国の防衛相がシンガポールで開催されたシャングリラ・ダイアローグに出席した際の会談後に発表されたものである。 現状変更の試みに反対 共同声明では、「中国による力または威圧による現状変更の一方的な試み」に懸念を示し、東シナ海と南シナ海における挑発的行動が地域の安定を損なうものと警告した。 特に、フィリピンや他国に対する中国の危険な行動に対して、改めて深い懸念が示され、国際法に基づいた平和的な問題解決の重要性が強調された。 国際法と航行の自由を強調 4カ国の防衛相はまた、国連海洋法条約(UNCLOS)に基づく国際法の順守、および航行・飛行の自由の維持の重要性を訴えた。 ASEANの役割にも言及 さらに、インド太平洋地域の平和と安定の確保にはASEANの中心的役割が重要であるとし、地域の安全保障におけるASEANの主導的立場を支持する姿勢を示した。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
日本、フィリピンでのインフラ事業拡大を検討「官民連携(PPP)方式」
マニラ発 — 日本は今後、フィリピン国内でのインフラ開発事業を官民連携(PPP)方式でさらに推進する方針であることを、5月28日(水)に行われた日比外相会談の中で表明した。 会談は、日本を訪問中のエンリケ・マナロ外務大臣と、日本の岩屋毅外務大臣の間で行われたもので、経済協力と安全保障の両面について広範な意見交換がなされた。 ■ 「対等なパートナーとしてPPPを推進」 岩屋外相は会談の中で、**「対等なパートナーシップのもとで、フィリピンのインフラ整備を官民連携方式でさらに促進していきたい」**との意向を示した。 これに対し、マナロ外相は日本からのこれまでの支援に感謝を述べ、今後のさらなる協力に強い期待を表明。両国は、年内に日本で開催予定の**「インフラ開発・経済協力に関する日比ハイレベル合同委員会」**に向けた準備を進めていくことで一致した。 ■ 鉱物資源開発への投資安定性も議題に 会談では、インフラ分野だけでなく、鉱物資源(特にニッケル)開発における安定した投資環境の必要性についても協議された。 日本はフィリピンの豊富な資源に関心を寄せており、持続可能な投資環境の整備が今後の協力拡大の鍵となると考えられている。 ■ 安全対策への懸念と対応 岩屋外相はまた、在フィリピン日本人の安全確保についても懸念を表明。「日本人の安全は、フィリピンへの投資を進める上で不可欠」と述べ、現地治安の改善への期待を示した。 これに対しマナロ外相は、「この問題はフィリピン政府として最高レベルで対処している」とし、「ビジネスでも観光でも、日本人が安心してフィリピンを訪問できるよう、あらゆる努力を尽くす」と応じた。 ■ 日本は最大のODA供与国 日本は現在、フィリピンにとって最大の政府開発援助(ODA)供与国であり、2022年時点でフィリピンが受け取っているODAのうち約59%を日本が占めている。 日本からの支援は、ニノイ・アキノ国際空港のターミナルや滑走路の整備、主要道路・橋梁の建設、鉄道インフラの開発など、国家規模のインフラ事業に幅広く活用されている。 ■ 今後の展望 今回の外相会談を通じて、日比両国はインフラ、経済、防衛、安全保障の各分野で協力を一段と深化させる姿勢を再確認した。 特に日本は、「対等なパートナー」としてフィリピンとともに歩む姿勢を明確にし、官民双方の連携による新たな成長モデルの構築を目指している。 「提供元」http://philstar.com 弊社ではフィリピンでのお困りごとなどに対応しています。 お困りの際は、LINEにてお気軽にお問い合わせください。